先日の嵐のようなお天気。
嫁の祖父の49日の為、和歌山へ帰省いたしました。
私自身の祖父は早くから亡くなったのもあり、嫁の祖父ながら、自分の祖父のような方でした。
何度かブログで紹介させていただきましたが、祖父は兼業農家で、本職の農林業をしながら田畑もしており、毎年GWの時期には田んぼのお手伝いをよくさせていただきました。
田んぼのお手伝いと言っても、作付け以上に大変なのが 田ならし です。
田んぼに作付けする為にする作業なんですが、これが本当に大変。
田んぼに水を張り、硬くなった土壌を農機などでやらかくし、肥料をまいて、とんぼのようなもので平らにしていくのです。
初めて手伝った時は、祖父も軽々作業をしているように見えたので、私にさせてくれと頼んでさせていただいたところ、とんでもない重作業!
80歳を越した方がこんな事を出来るとは信じられないほどの重労働です。
くたくたになりながらも、作業しているといつも祖父が「えらいやろ」「ゆっくりやれよ」と声をかけてくれました。
農作業が終わると祖父の家の近くの温泉に入り、祖父の家でビール飲む....。
「ありがとな~」
対して手伝いも出来てなかったでしょうけども、感謝していただきました。
そんな元気だった祖父も病には勝てなかったのでしょう。
というか大往生だったかな~。
祖父の葬儀には沢山の方々が来ていただいておりました。
人徳とはこういう事なんでしょうね。
自分の死に際にこれだけの方が集まってくれるのは、本当にこの地に愛された証拠なんでしょう。
そんな祖父に対して、心残りがあります。
祖父は若い頃、尼崎に住んでた事もあり「尼崎の地図が見てみたい」と言っていました。
住んでた場所も私が生まれ育った地区でした。
そんな話で盛り上がった事もあります。
いつでも買えるし、いつでも渡せる。
結局は渡せず.....。
これだけが心残りです。
未だに祖父の家は生前のままの風景です。
山があり、川があり、自然があり、祖父が乗ってた車もいつもの場所にあり.....。
「ようきたな~」
いつものように出迎えてくれる風景しかありません。
納骨の日、外は大荒れのお天気。
後日になってしまいましたが、ここでも大勢の方々が集まってくださいました。
宴会好きだった祖父が「ワシも参加させろ」とわがままを言ってるようでした。
思い出話は尽きないのですが、あちらの世界でも、木を切り、田畑を耕し、楽しくやってるんでしょうね。
「おじいちゃん、本当に有難う」。
稲穂が黄金色になる季節、祖父が「えらかったのう」と笑って肩を叩いてくれるのを思い出すのでしょう。
黄金色の季節に想う